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社説

東京五輪来年「7・23」に 1年かけ課題に手当てを

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 延期が決まった東京オリンピックの開催時期が「来年7月23日開幕、8月8日閉幕」で決着した。パラリンピックも同様に1年ずれて、8月下旬から開かれる。

 国際オリンピック委員会(IOC)は来年春の開催も模索していたという。しかし、来春であれば未実施の五輪予選や代表選考会を来年早々に終えなければならない不安があった。新型コロナウイルスの感染拡大に収束が見込めない中で、夏の方がより安全度が高いとの判断だろう。

 7月23日であれば、今年7月24日に開幕した場合と比べて、競技日程と曜日のずれもなくなる。酷暑下の競技という懸念は解消されないが、より影響の低い選択肢として合意したようだ。

 しかし、そのまま計画をスライドして実施できるものではない。世界的に感染が収束していることが開催の大前提である点は来春案と変わらない。

 開催に向け、選手村や競技会場、ホテルなど各国から人が集まる場所での感染症対策を練り直す必要がある。

 医療機関との連携が欠かせない。選手が感染した場合の試合の取り扱いや、選手村での対処方法もあらかじめ想定し、検討しておかなければならない。

 追加費用の算定と分担も早期の調整が求められる。コロナ禍で景気の急速な冷え込みが懸念される。五輪の追加費用だけを「聖域」とするような発想は到底、認められない。

 施設のキャンセル料や新たに借りる賃料、組織委の人件費など総額数千億円に及ぶとみられる費用の圧縮に努めるべきだ。大会名称を「東京2020」で継続することも、余計な経費を抑える一つの方法として理解できる。

 マラソンと競歩は酷暑が問題視され、札幌にコースを変更した。だが、他にも暑さが予想される競技がある。選手への負担を少しでも軽減し、観客の安全性も考えて、競技時間の設定には十分な検討を加えるべきだ。

 聖火ランナーやボランティア、チケット購入者にもきめ細かい配慮が必要だろう。1年の延期で改善すべき点は多々ある。組織委員会は課題をもう一度精査し、準備を進めてほしい。

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