会員限定有料記事 毎日新聞
新型コロナウイルス感染拡大の長期化は路上生活者らへの支援にも影響を及ぼしている。集まった人がクラスター(感染者集団)になることを懸念して炊き出しを中止したり、配布するマスクの数を制限したりするなど、支援団体が対応に苦慮している。【滝川大貴】
陽気に包まれ桜の開花が一気に進んだ3月下旬の夜、東京・隅田川近くの高架下にしゃがみ込む男性がマスクを着けて歩く花見客を眺めていた=写真。生活物資などを詰め込んだカートの横で、自らも口と鼻をマスクで覆う。現在持っている2枚は、いずれも路上で拾ったものだ。知人からうわさを聞き、新型コロナウイルスへの感染が怖くなって着け始めた。「落ちていたマスクを着けるのは嫌だけど、ウイルスにかかるのも嫌だ」――。
東京都豊島区周辺で路上生活者や生活困窮者を支援するNPO法人「TENOHASI」と国際NGO「世界の医療団」は、週1回の夜の巡回や月2回の炊き出しに合わせて3月14日からマスクを配布し始めた。国内で感染者が確認される前から冬季には希望者に配ってきたが、感染拡大を防ぐため、支援者からの寄付や昨年までに購入してあった3000枚超の備蓄の中から1人につき3枚配布。マスク以外にもハンドソープや消毒用のア…
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