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世界的シンクタンクの男女格差を示す指数で、日本は156カ国中120位。生きやすい社会をつくるために必要なものは?

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世界との最大の差は「スピード感」 男女格差指数121位、日本の課題とは

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世界経済フォーラムで広報担当を務める栃林直子さん=東京都港区で2020年3月25日、佐々木順一撮影
世界経済フォーラムで広報担当を務める栃林直子さん=東京都港区で2020年3月25日、佐々木順一撮影

 過去最低を更新し、主要7カ国(G7)で最も低い121位(153カ国中)に――。昨年12月、スイスのシンクタンク「世界経済フォーラム」(WEF)から「ジェンダーギャップ(男女格差)指数」が発表され、改めて日本の男女格差の大きさが示された。WEF広報・日本担当の栃林(とちばやし)直子さんは、長く国際機関を渡り歩き、日本と世界との違いも肌で感じてきた。なぜ日本は世界の状況から取り残されているのか、日本と海外とで何が違うのか、聞いた。【鵜塚健/統合デジタル取材センター】

 ――WEFはなぜジェンダーリポートを重視するのですか。

 ◆WEFはスイス政府に認定された国際機関で、1971年に設立されました。官民、研究機関、NGOなどが連携し、地球規模の課題を解決するのが目的で、年次総会は「ダボス会議」としても知られています。ジェンダーギャップ指数のリポートは、競争力やリスクに関するものと並ぶ「3大リポート」の一つで、世界のさまざまな課題を提示するためのデータとして重要なのです。2006年から毎年発表していますが、男女が平等な社会ならば本来は不要なリポートなんですよ。

 ジェンダーギャップ指数は、政治、経済、教育、健康の4分野で数値化し、1がジェンダーパリティー(男女平等)が達成された状態。アイスランドが最高の0・877で、日本は0・652でした。

経済大国なのに121位 「えっ、そうなの」と同僚

 ――広報する立場として、日本の121位という結果をどう受け止めていますか。

 ◆やはり残念でしたね。06年(80位)からほぼ毎年下がり続け、前年の110位(149カ国中)から121位へ。アジアでも低い方で、中国(106位)や韓国(108位)より下。海外の同僚たちも、日本のランキングが下の方であることは知っていますが、日本は経済大国でもあるので、「121位」と伝えると「え、そうなの」と少し驚かれます。

 下落の最大の要因は…

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