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記者の目

新型コロナと劇場文化 「とりあえず自粛」の怖さ=斉藤希史子(東京学芸部)

消毒用のアルコールに加え、換気のための送風機がロビーに設置されたNBS主催・東京バレエ団の公演=東京・上野の東京文化会館で3月22日、斉藤希史子撮影

 世界を覆う新型コロナウイルス禍。国内でも感染拡大を阻止すべく、活動の自粛が続く。集客によって成立する興行界は未曽有の危機にさらされているが、安倍晋三首相は3月28日の記者会見で「税金での補償は難しい」と述べた。各業界が打撃をこうむる中だが、あえて劇場文化に絞り、この1カ月を振り返ってみたい。以下は、クラシック音楽・舞踊の担当記者としての見聞と所感である。

 2月26日。政府が大規模なスポーツ・文化イベントの自粛を要請。第一印象は「またか」であった。この時点での集団感染例は、国内では屋形船の宴会のみ。競技場でも劇場でもないのに、なぜイベントがやり玉に挙がるのか。国の文化予算の比率がフランスの8分の1とやゆされる我が国だけに、「いつもの芸術軽視」としか思えなかった。

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