毎年10月10日に故郷で行われる同期会の記念写真で、友はいつも最前列の真ん中に座っていた。独身の友は70歳を過ぎたころ、ホームに入居した。老後について話していたとき、ふいに「ムッちゃんは何歳まで生きたい?」と聞いてきた。「80歳」と答えた私に「たったそれだけ?」とあきれたように言い放った。その友が今、介助なしでは生活できないようになっている。
友は昨年の喜寿の祝いの会に参加できなかったため、翌日に訪問する予定だったが、台風で中止せざるを得なかった。電話で謝ったら「私は自分では行けないから、あなたが会いにきてね。でも、そんなに長くは待てないよ」と、健康面の不安をのぞかせながらも元気に話してくれた。
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