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記者の目

性暴力問題を追い続けて なかったことにさせない=安部志帆子(情報編成総センター、前久留米支局)

全国に広がったフラワーデモ=福岡市中央区で2020年3月11日、矢頭智剛撮影

 性被害の実態を訴え、全国に広がった「フラワーデモ」。私は始まりのきっかけとなった2019年3月の福岡地裁久留米支部の準強姦(ごうかん)事件の無罪判決を取材し、性暴力の問題を追い続けてきた。フラワーデモで自らの性被害を語り出した人たち。性暴力をなくすためには、「世間に知られたら被害者がかわいそうだから」と実態を見て見ぬふりをしてきた社会を、私たち自身の意識を、変えていかなければならないと強く思う。

 19年3月12日午前10時。私は福岡地裁久留米支部の準強姦事件(刑法改正で現在は「準強制性交等罪」に名称変更)の法廷にいた。「被告人は無罪」。裁判長は判決理由を読み上げた後、男性被告を見つめて「判決は無罪だが、被害者の女性を傷つけたことは間違いない」と説諭した。

 被告は17年2月、福岡市の飲食店での飲み会で、深酔いして抵抗できない女性に店内で性的暴行をしたとして起訴された。1審は女性が身体的・心理的に抵抗するのが著しく難しい状態(抗拒不能)だったと認める一方、何度か声を出したりして意識があるかのようにも見えたことから「女性が許容していると被告が誤信するような状況にあった」として無罪と結論づけた。

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