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心の眼

見えないから怖いのか=点字毎日記者・佐木理人

 白杖(はくじょう)を手に一人で街を歩いても、電車に乗っても、これまでとは違う閑散とした空気を肌で感じる。地方都市で暮らす視覚障害のある女性が電話越しにつぶやいた。「街中には人がいなくて、薄気味悪い」。陽気な彼女の声が沈んでいた。

 新型コロナウイルスの感染が、人々の不安をかき立てている。よく耳にするのが「ウイルスは見えないから怖い」との声だ。私の家族からも「電車内でせきをすると、たちまち周囲の視線が集まる」という話を聞いた。それも「見えないが故の恐れ」からだろう。

 私が見えないことへの恐怖を痛感したのは、急に視力が落ちた中学生の頃だ。教科書の文字が見えず、勉強についていけなくなるのではと焦った。外を歩くと、段差につまずき障害物にぶつかり、けがをするのでは、と出掛けなくなった。妄想はどんどん膨らんだ。

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