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<楽庫(らっこ)>
戦中から終戦までは、ラジオから聴こえてくるような歌手は、大概、音大や専門学校出身であった。が、戦後の歌謡界は、若さに価値が集中し、教育など二の次となった。弟子入り習慣の残る演歌界に至っては、近年やっと「大学生」を売り物にするようになったほどだ。それでも専門教育を受けた例は少ない。
そのさきがけは、鹿児島大学で音楽教育を受けた原田悠里である。新曲「砂の道」(キング)は、その鹿児島の観光地、指宿を舞台にした哀愁漂う徳久広司作曲の旅情演歌。カップリングは2曲あり、1曲が徳久が「1980年代アイドルポップをイメージし書いた」メロディーに乗る「思いのままに」。もう1曲がオペラと浪曲と歌謡曲を組み合わせた大曲「歌語(うたかた)の浪朗唱(ろうろうしょう)」である。
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