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社説

ケア施設のコロナ対策 集団感染を生まぬ努力を

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 障害者や高齢者が入所する福祉施設で、新型コロナウイルスの集団感染が起きている。

 千葉県東庄町の知的障害者施設「北総育成園」では、利用者・職員の約6割にあたる約90人が感染した。入所者の平均年齢は60歳に近く、重症化の懸念もある。

 入所者は個室で生活しているが、食事や園芸などの作業時はグループで集まっていた。職員は複数の入所者を介助する。共同生活を送る施設の特性として感染リスクは高くならざるを得ない。

 感染拡大には、障害の重い入所者が体調変化を十分に伝えられないことも影響したようだ。手洗い、消毒などに努めていても感染を完全に防ぐことは難しい。

 感染が確認されると、病床に余裕がある間は軽症でも入院する。だが、知的障害がある人は施設や職員から離れると精神面で不安定になることもある。病院は介助にまでは人手を割けない。

 同園では、軽症の入所者は医師や看護師の派遣を受けて施設内で療養するようにした。他の施設でも感染が起きれば、こうした対応をとらざるを得ないだろう。

 ただ、更なる感染を防ぐために、感染していない人と利用区域を分けたり、ケアする職員を限定したりすることが欠かせない。

 施設職員は感染症の専門的な知識があるわけではない。国が、感染予防の専門家を迅速に派遣することが大切だ。

 入院が必要になる重症者については、自治体が受け入れ先を確保しておくべきだ。

 職員の感染者が増えれば、日々のケアに支障が生じる。自治体がスタッフ確保策を検討しておくことが求められる。

 高齢者の入所施設も同様に集団感染への注意が不可欠だ。特に高齢者が感染した場合の致死率は高く、持病があるとリスクは増す。

 福岡県では介護老人保健施設で集団感染が発生した。政府の専門家会議は、感染が流行している地域で利用者の外出、外泊の制限を検討することも呼びかけている。

 入所施設は何らかの事情で家庭で暮らせない人が利用している。感染拡大の防止とケア提供の継続を両立させなければならない。感染の発生に即応できるよう、自治体による支援体制構築が急務だ。

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