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余録

入学シーズンである…

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 入学シーズンである。江戸時代、都会の寺子屋に入るには「束脩(そくしゅう)」という入学金が必要だった。授業料にあたる「謝儀(しゃぎ)」は金1朱(約2万円)ずつ年5回納めるのが通例。盆暮れの謝礼もあったという(磯田道史著「江戸の備忘録」)。親は負担をどう感じていただろう▲さて現代は。首都圏の私立大学へ2018年春に入学した下宿生への仕送り額は月8万3100円。調査が始まった1986年度以降で最低だ。最も高額だった94年度より4万円以上も低い。仕送りする親の生活は厳しい。新型コロナウイルスの感染拡大が追い打ちをかける▲政府は今年度からようやく、返済不要な給付型奨学金の支給を拡充した。1人当たり最高で年約91万円。だが対象家庭は限られ、恩恵を受けられる人はまだ少ない▲一方、国立大学では授業料値上げが相次ぐ。国際化への対応や教育の充実を理由に挙げるが、学生は納得できないだろう。アルバイトをしなければ生活に行き詰まる。掛け持ちし、授業に出られなくなって退学せざるを得なかったという話も聞く▲本紙「みんなの広場」に以前、親に重くのしかかる学費や仕送りに触れて大学に注文する主婦の声が載った。「志や希望を胸に門をたたいた学生や、我が子のために頑張っている親たちのことを忘れないでほしい」▲国だけでなく大学の支援が欠かせない。江戸の寺子屋では貧しい家の子どもの学費をたびたび安くした。農産品の物納でも可。学びやすく、識字率も高まったゆえんだ。

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