連載

火論

社会部、ワシントン・エルサレム特派員などを歴任した大治朋子専門記者によるコラム。

連載一覧

火論

買いだめの裏にある心理=大治朋子

  • ブックマーク
  • 保存
  • メール
  • 印刷

 <ka-ron>

 私たちは不確実な事態を受け入れるのが苦手なようだ。

 英ユニバーシティー・カレッジ・ロンドンの神経科学者が2016年に行った調査によると、人間は、「どうなるか分からない状態」に置かれるより、「悪いことが起きる」と明確に知らされるほうがまだストレスが少ないらしい。

 新型コロナウイルスがもたらす不確実性の中で、いまや世界中で起きている買いだめ。背景には生活を自分でコントロールできるという感覚、いわゆるコントロール感(sense of control)の喪失があるという。

 「パンデミック(世界的な大流行)の心理学」の著者でカナダのブリティッシュ・コロンビア大学のスティーブン・テイラー教授によると、人間は自力ではどうにもならない状況に置かれると、とにかくやれることをやって失われたコントロール感を取り戻そうとする。買いだめはその一環だという。

この記事は有料記事です。

残り652文字(全文1032文字)

あわせて読みたい

マイページでフォローする

この記事の特集・連載
すべて見る
この記事の筆者
すべて見る

ニュース特集