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余録

芽吹く木々、もえ出る草が陽光に輝く春…

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 芽吹く木々、もえ出る草が陽光に輝く春、なぜか心浮き立たず、体もだるい……。今ならもしや感染の兆しかと心配する向きもあろうが、もともと心身が微妙な変調をきたす春である。「春(しゅん)愁(しゅう)」という言葉もある▲なぜか分からぬ春の心の愁いをいうのだが、これは英語圏にもあるようで「スプリングフィーバー」は「春先のものうい感じ、春の憂鬱(ゆううつ)病」と辞書にある。直訳すれば「春熱」で、春の高揚感という逆の意味で使うこともあるという▲中国語では今一つ「春(しゅん)困(こん)」という言葉もあって、春のけだるさ、眠たさをいう。ともあれ、生命が一気に吹き出る季節の明るさと、それに波長を合わせられない人の心身との落差から生まれる「春愁」「春熱」「春困」といえるだろう▲今年はそのギャップが、いつもの何倍も人をさいなむことになりはせぬか心配である。新型コロナウイルス感染拡大に対する政府の緊急事態宣言と各都府県の措置で、今後約1カ月は求められることになる外出自粛要請下の暮らしだ▲春らんまんをよそに家にとどまり、友との面談もままならぬストレスの「愁」「熱」「困」が小さいはずはなかろう。感染の不安も大きく、「コロナうつ」などという言葉が飛び交う。メンタルヘルスの相談窓口はもっとあってもいい▲専門家の勧めるのは、やはり太陽を浴びての散歩などの運動と十分な睡眠、規則正しい生活のリズムという。生命力をよみがえらせる季節のサイクルを、何とか心身に取り込みたい巣ごもりの春である。

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