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SUNDAY LIBRARY

武田 砂鉄・評『つげ義春日記』つげ義春・著

◆『つげ義春日記』つげ義春・著(講談社文芸文庫/1300円)税別

 かの漫画家が昭和50年から55年にかけて記していた日記が初文庫化された(単行本は昭和58年に刊行)。なぜ日記を書いたか。「あれを仕事として引き受けたのはほんとうに金が無かったんです」「もうお金欲しさで書いちゃった感じですね」

 息子が生まれ、妻をねぎらいながら、慣れない子育ての日々が続いていた。ある時、妻が体調を崩し、医師が別の医師に「これはGですね、Gに間違いないですね」と言ったのを聞いてしまう。案の定、癌(がん)だった。

 妻の闘病、疲弊する育児、金の工面を繰り返すなかで、徐々に自身の精神が蝕(むしば)まれていく。「川原に松の大木が一本聳えている。それは首を吊るのに恰好の枝ぶりだ」。自分が自分として存在する理由を探しながら、それが見当たらないことに焦る。

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