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熊本地震

2016年4月14日と16日に発生した熊本地震。最大震度7の激震に2度襲われ、熊本、大分両県で関連死を含めて275人が亡くなった。

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熊本地震4年

/下 「ママがいないと、さびしいね」 家族はずっと「5人」 /熊本

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休日に家族で公園遊びを楽しんだ梶原豊三さん(中央奥)、長男蒼佑さん(右)、次男琉心さん(左)、三男碧志ちゃん
休日に家族で公園遊びを楽しんだ梶原豊三さん(中央奥)、長男蒼佑さん(右)、次男琉心さん(左)、三男碧志ちゃん

 熊本県南阿蘇村の梶原瑠美子さんは2016年の熊本地震の避難生活で乳がんの発見が遅れ、19年5月に34歳で亡くなった。夫の豊三(とよぞう)さん(40)と共に、3人の子どもたちも母親の不在を小さな体で精いっぱい受け止めている。

 瑠美子さんの墓はまだ作っておらず、遺骨は自宅に安置している。ある日、豊三さんは、長男の蒼佑(そうすけ)さん(8)がいつも楽しんでいる家庭用ゲーム機の画面を何気なく見ていて、はっとした。仮想世界でブロックを組み合わせて造形物を作るゲームの中で、蒼佑さんが瑠美子さんの墓を作っていた。一瞬、何と声をかけていいか分からなかったが「墓の横にママの家も作ってよ」と言った。「蒼佑なりにママのことを思ってやったのだろうなと思うと、不謹慎かもしれないけれど、うれしかった」と豊三さんは言う。

 3人のうち既に小学生だった蒼佑さんだけには、瑠美子さんが亡くなった時に「今のママを忘れるなよ」と伝えた。瑠美子さんの闘病中から蒼佑さんとは共に支え合ってきたという感覚がある。長男として、積極的に家事を手伝い、弟たちの面倒も見てくれる。ただその分、蒼佑さんがストレスをため込まないか心配している。

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【熊本地震】

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