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感染遺体、難しい取り扱い 「葬儀体制が崩壊」…危惧する業者、独自に自衛

防護服を着た和光葬儀社の社員。脱着方法は練習した=和光葬儀社提供

 新型コロナウイルス感染症で亡くなった人の遺体の取り扱いについて、葬儀や火葬の業者の間で不安が広がっている。厚生労働省は、葬儀業者向けに対策を発表しているが、業者は「もし感染者が出れば、葬儀体制が崩壊する」と心配し、独自の対策を重ねている。さらなる感染拡大や死者の増加で業者に負担をかけることがないよう、東京都は「不要不急の外出を自粛してほしい」と呼びかけている。【木許はるみ/統合デジタル取材センター】

 葬儀会社は、どのように遺体を受け入れるのか。

 横浜市港北区の和光葬儀社は東京都内の救急病院と提携し、新型コロナウイルス感染症患者の遺体の葬儀に対応している。渡辺智史社長(43)は、感染リスクを抑えようと3月から病院と協議を重ねてきた。遺体を受け取る場合は、遺体を病院で納体袋で二重に包み、それをシーツで包んでひつぎに入れるようにした。ひつぎの隙間(すきま)をテープで密閉、消毒した上、さらにひつぎをシーツで覆う。スタッフはゴーグル、マスク、手袋、防護服などを着用する。

 遺体の取り扱いについて、厚生労働省は葬儀業者向けのQ&Aで、病院で遺体を納体袋に入れて消毒すれば、遺族でも遺体を搬送できるとしているが、渡辺さんは「(Q&Aは)あまり信用できない」と話す。「もしも感染者が出たら、ほかに予約の入っている葬儀をどうすればいいのでしょうか」。不安が尽きないため、独自の対策を取らざるを得ないという。スタッフへも特別手当を出さなければならない。遺族が負担する葬儀費用は通常の2~3倍を見込んでいる。

 渡辺さんによると、厚労省のQ&A以外に公的な基準はなく、感染症対策の講習もないという。和光葬儀社は提携先の病…

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