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東京へ ともに歩む

毎日新聞

東京オリンピック・パラリンピックのボランティアらのユニホームが発表。左がフィールドキャスト(大会ボランティア、スタッフ)用、右がシティキャスト(都市ボランティア)用=東京都中央区で2019年7月19日、佐々木順一撮影

Field of View

ブラック批判よそに20万人応募 大会ボランティア 東京開催決定から7年⑨

 「東京でのオリンピックに関わりたい」「アスリートの力になりたい」。東京オリンピック・パラリンピックでは、約8万人の大会ボランティアが運営を支える。採用が決まった人たちに役割と活動する会場の通知が送られる中、五輪の1年延期は決まった。

東京オリンピックの大会ボランティア説明会で自己紹介し合う参加者ら=東京都千代田区で2019年2月9日午前11時15分、宮間俊樹撮影

 大会ボランティアは2018年9月に募集が始まった。12年ロンドン五輪などを参考に設定した「1日8時間程度、合計10日間以上」という活動条件に対し、インターネット上では「ブラック」「やりがい搾取」などの批判が飛び交った。

 社会人にとって10日間も会社を休むのはハードルが高い。政府や大会関係者の間でも、「8万人も集まるのか?」という懐疑的な声は少なくなかった。

 ところが、蓋(ふた)を開けてみると、予想を大きく上回る20万人の応募が殺到。応募時に活動希望日数を「10日」とした人は37%、「30日以上」と答えた人が16%もいたのには驚いた。大学や自治体が開く説明会などで必死にボランティアの魅力を訴え続けた大会組織委員会の担当者も、ほっとした表情を見せた。

 その後、1年以上かけて面談や共通研修を行い、ようやく正式採用に至った直後の延期決定。学生からシニアまで、外国籍の人や障害を持った人など多様な強みや思いを持った8万人であるものの、来春に卒業する学生や、社会人の場合は転勤などで生活環境が変わる人もいるだろう。

 延期後のボランティアの必要人数の精査もこれからだ。一人でも多くの前向きな気持ちが、1年後も変わらず生かされてほしいと願う。【円谷美晶】

円谷美晶

毎日新聞東京本社運動部。1985年、東京都生まれ。2009年入社。北海道報道部、千葉支局を経て、東京社会部では気象庁や東京都庁を取材。18年から東京運動部で五輪取材班となり、体操、トライアスロンなどを担当。高校までの部活動は陸上で中・長距離の選手。いつも皇居周りを走っていた。