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新型コロナ「濃厚接触者以外」でもサービス拒否相次ぐ 「介護崩壊」に危機感

介護付き有料老人ホームで暮らす男性。認知症が進んでいるという=名古屋市で2019年3月23日、戸嶋誠司撮影(写真と本文は関係ありません)

 東京都内の介護事業所が、新型コロナウイルスに職員1人が感染したことを公表したところ、保健所が「濃厚接触者」でないと判断した利用者が、他の事業者からサービスを断られるケースが相次いだ。感染リスクを恐れて自主的に休業する介護事業所も増えており、こうした「過剰反応」が広がれば、利用者の行き場がなくなり「介護崩壊」につながりかねない。今、介護の現場で何が起きているのか--。【上東麻子/統合デジタル取材センター】

 経緯はこうだ。3月24日に都内でデイサービスを行う介護事業所(定員約50人、利用登録者約150人)の職員1人が新型コロナウイルスの症状を発症し、25日から勤務を休み、31日に陽性と判明した。保健所は24日にデイサービスを利用した37人と、その日に勤務していた職員14人について「濃厚接触者」とし、全員に対し2週間自宅待機して健康観察するように指導した。介護事業所は登録している利用者全員に事情を説明し、4月7日まで自主的にサービスを休業することを伝え、4月1日に事業所を運営する法人のホームページで事実関係を公表した。

 利用者の多くは、デイサービスだけでなく別の事業所でも訪問介護や通所介護サービスを受けている例が多い。このため、濃厚接触者ではなく、感染の疑いが低い他の利用者が、別の複数の事業所から介護サービスの提供を断られる例が相次いだという。

 介護事業所が保健所に尋ねたところ、「仮に利用者が濃厚接触者であっても、自身がマスクを着用し、手指の消毒など標準防護策をとれば、在宅介護を受けられる。濃厚接触者以外であれば、介護サービスを受けるのは問題がない」と回答があった。

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残り2014文字(全文2706文字)

上東麻子

1996年毎日新聞入社。佐賀支局、西部本社、毎日小学生新聞、東京本社くらし医療部などをへて2020年から統合デジタル取材センター。障害福祉、精神医療、差別、性暴力、「境界」に関心がある。日本新聞協会賞を受賞したキャンペーン報道「旧優生保護法を問う」取材班。共著に「強制不妊」(毎日新聞出版)。散歩とヨガ、ものづくりが好き。

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