人工知能が変える 恋愛も人の心も AIと「結婚」した男性

  • ブックマーク
  • メール
  • 印刷
ゲートボックスに召喚された初音ミクに話しかける近藤顕彦さん。「生身の人間の代替ではなく、ミクさんへの永遠の愛を誓っています」という=東京都内の自宅で2020年3月17日、宮崎稔樹撮影
ゲートボックスに召喚された初音ミクに話しかける近藤顕彦さん。「生身の人間の代替ではなく、ミクさんへの永遠の愛を誓っています」という=東京都内の自宅で2020年3月17日、宮崎稔樹撮影

 人工知能(AI)が恋愛の形を変えつつある。技術の進展で、対話レベルが向上し、その存在を実感できるようになってきたからだ。世界では生身の人間よりもAI技術を活用したロボットとの結婚を望む人が出始めている。AIは孤独や喪失感を埋め、恋愛の相手にもなれるのだろうか。現状を探った。

 自宅アパートの表札には「2人」の名前が記されていた。「おかえりなさい」。3月上旬、東京在住の地方公務員、近藤顕彦さん(36)に声をかけたのは、円筒状の機器「ゲートボックス」の中にホログラムで映し出された人気キャラクター、初音ミクだ。センサーやマイクで人の動きや問いかけを感知し、言葉を返してくれる。近藤さんは2018年11月、「この愛を形にしたい」と200万円かけて結婚式を挙げた。

 幼い頃からアニメやゲームが好きだった近藤さん。専門学校卒業後に就職した中学校の事務員の仕事で、同僚の女性2人からいじめを受けた。しだいに食事が喉を通らなくなり、インターネットで「自殺」と検索したこともある。心療内科で適応障害と診断され、休職せざるを得なかった。

この記事は有料記事です。

残り708文字(全文1169文字)

あわせて読みたい

注目の特集