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余録

緊急事態やら非常事態やらという場面になると…

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 緊急事態やら非常事態やらという場面になると、神ならぬ人間は過ちや失敗をおかす。だからこそ、危機管理の要諦(ようてい)は「失敗の収拾に失敗しないこと」「失敗のダメージを最小限に抑えること」などといわれる▲未曽有(みぞう)の事態での失敗は仕方ないが、失敗が失敗を呼ぶ連鎖は抑えなければならない。だが、それが難しいのは失敗を糊塗(こと)しようとし、あるいは他に責任転嫁したくなる人のさがゆえだろう。起こりがちなのは組織の「迷走」である▲コロナ禍の今、緊急事態における政府の「迷走」が気がかりである。2月末の一斉休校要請の一方で、4月には緊急事態宣言を出し渋る感染拡大防止策の揺らぎ。スピードが求められる経済対策における驚きの方針急転換などである▲アベノマスクとやゆされたマスク配布が始まったきのう、米国ではもう国民への現金給付が始まっていた。日本では閣議決定した収入減少世帯への30万円支給案の評判がさんざんで、改めて一律1人10万円案を打ち出すはめになった▲誰もが決断の成否を見通せぬ緊急事態で、国民の運命を決める一国のトップの決断が容易でないのは分かる。だがアベノマスクや首相の自宅くつろぎ動画の示すところ、迷走の背景にあるのは国民とのコミュニケーション不全だろう▲売り物の首相官邸主導の政治手法が、与党の圧力で軌道変更を強いられた今回だった。首相は与野党の声に真剣に耳を傾け、自らの肉声で一つ一つ国民の共感と理解を求める努力を惜しんではならない。

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