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第1部/中 亡き人と話せるアプリ開発

ありし日のロマン・マズレンコ氏(左)とユージニア・クイダ氏。2人は親友であり同志だった=ユージニア氏提供

 大切な人ともう一度会いたい。そんな女性開発者の思いが、故人さながらの会話ができる人工知能(AI)をつくり出した。デジタル空間で誕生する死者の「分身」。AI技術を駆使して生前から自分の分身をつくる試みも走り出した。デジタルの分身を社会が受け入れる日は来るだろうか。

 「調子はどうかな?」「気分はどんな感じ?」――。AIと何気ない会話ができるスマートフォンのアプリ「レプリカ」。AIスピーカーのように、今日の天気やスケジュールを教えたり、照明や家電を操作したりするわけではなく、呼びかけに応じてくれるだけ。そんな一見、不器用なアプリを生み出したのは、急死した大切な人と「もう一度会いたい」と願う開発者の思いだった。

 先端企業が集結する米サンフランシスコ。その一角にあるITベンチャー「ルカ」のオフィスには暖かな日差しが差し込んでいた。「あれから5年がたちました」。同社を率いる女性開発者のユージニア(ロシア語ではエブゲニア)・クイダ氏(33)が、今は亡き男性起業家、ロマン・マズレンコ氏について語る言葉には尊敬と愛情があふれていた。「彼は未来を思い描き、未来を信じていました」

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