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社説

政府の休業支援 事業者の悲鳴聞こえぬか

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 新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐため、全国に拡大された緊急事態宣言の実効性をあげるには、政府の休業支援が不可欠だ。当初対象の7都府県に続き、他の自治体も事業者に休業要請を行うかどうかの判断を迫られる。

 日本の休業要請は欧米のような強制措置ではなく、事業者の協力が前提となる。幅広い協力を得るには収入が途絶える事業者の不安を抑える対策が必要だ。

 全国知事会はかねて国に休業補償を求めてきた。だが、政府は宣言の根拠である特別措置法に規定がないと否定してきた。休業の影響が要請された事業者だけでなく、商品納入業者にも及び「補償し切れない」ことも理由という。

 代わりに政府は緊急経済対策で売り上げが半減した個人事業者に最大100万円を給付する措置を打ち出した。だが、位置付けが明確でない。しかも、給付は今年度補正予算の成立後の5月以降だ。

 事業者は休業中も店舗の家賃や光熱費などを払わなければならない。「休業すれば、家主から立ち退きを迫られかねない」との悲鳴も上がっている。

 東京都は休業要請とセットで最大100万円の「協力金」を支払う措置を独自に決めた。ただ、財政基盤が弱い他の自治体が同様の施策を取るのは難しい。

 政府は緊急対策に臨時交付金1兆円を計上した。自治体がこれを休業支援に活用することは認める方針だ。しかし、具体的な配分は示されていない。宣言の対象拡大で交付金の規模拡充も必要だ。

 自治体ごとに支援に大きな差があっては不公平だ。支援が少な過ぎれば、事業者は休業できず、感染防止の効果は見込めなくなる。

 政府は財源を手当てし、最低限必要な支援の基準を示すべきだ。その上で各自治体が地域の実情に応じて対応するのが望ましい。

 福岡市の独自支援策は参考になりそうだ。休業した小規模事業者に店舗賃料の8割を補助するほか、ライブハウス向けに映像配信設備の導入支援などを行う。

 政府内には財政負担が膨らむことを懸念する声もある。だが、休業要請が受け入れられなければ、感染拡大リスクを抑えられない。政府は不要不急の予算を見直しても、休業支援策を整えるべきだ。

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