連載

15年の軌跡

毎日新聞デジタルの「15年の軌跡」ページです。最新のニュース、記事をまとめています。

連載一覧

15年の軌跡

尼崎脱線事故/上 愛娘に誓う安全風土 遺族会の闘い、残す道模索

  • はてなブックマーク
  • メール
  • 印刷
JR福知山線脱線事故の現場付近で15年間の思いを語る遺族の藤崎光子さん=兵庫県尼崎市で2020年3月23日、山田尚弘撮影
JR福知山線脱線事故の現場付近で15年間の思いを語る遺族の藤崎光子さん=兵庫県尼崎市で2020年3月23日、山田尚弘撮影

 一人娘を失ったあの日を、昨日のことのように思い出す。「く」の字に曲がった2両目に乗っていた娘の顔はむくみ、変わり果てた姿だった。2005年4月25日、兵庫県尼崎市で起きたJR福知山線脱線事故で、藤崎光子さん(80)=大阪市=は最愛の娘(当時40歳)を失った。遺族らの会を立ち上げ、JR西日本の歴代3社長の刑事裁判で証言台に立つなど、巨大企業と対峙(たいじ)し続け、15年の歳月が流れた。それでも「私はどうして死ななければ……」と、娘の声が今も聞こえてくる。

 幼い頃から2人だけで暮らした母と娘の絆は深かった。長女の中村道子さんから結婚したいと切り出された時、「夢を持ったすてきな男性を見つけたのね」と思ったが、一方で離ればなれになるのが寂しくて素直に喜べなかった。

この記事は有料記事です。

残り1633文字(全文1966文字)

あわせて読みたい

この記事の特集・連載
すべて見る

注目の特集