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余録

<純白のマスクを楯として会へり/野見山ひふみ>…

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 <純白のマスクを楯(たて)として会へり/野見山(のみやま)ひふみ>。時に対人関係の「楯」になって着ける人を鼓舞するマスクである。「純白の」に、相手への挑戦的姿勢が強調されていると詩人の清水哲男(しみず・てつお)さんは解説する(「増殖する俳句歳時記」)▲今は、もっぱら新型コロナウイルスの感染拡大の「楯」となることを期待されるマスクだが、相変わらずの入手難が続く。そして、もちろん「純白」だからといってウイルスがたじろぐわけでもない▲生徒や従業員がかけるマスクを「白」と指定する学校や職場への困惑の声を先日の小紙が報じていた。マスクの入手難のなか、手作りするにも白い布や糸、ひもをそろえるのが大変で、色指定は「緊急事態」に鈍感すぎるというのだ▲種々の手作りマスクの話題が報じられ、小池百合子(こいけ・ゆりこ)東京都知事の柄物マスク記者会見などで、はからずもマスクの脱「純白の」が進む日本である。日本同様マスク着用に抵抗感のないアジア諸国ではブルーや黒、柄物のマスクも多い▲コロナ禍が起こしたマスク文化の革命は、欧米でのマスク着用の普及だろう。症状のない感染者からも飛沫(ひまつ)感染の恐れのあるコロナの特徴や、手指が顔に触れるのを防ぐといった効能から、着用を推奨する保健当局が増えたのである▲「それでも私は着けない」というトランプ米大統領もいるように、顔を覆うマスクへの好悪(こうお)は人の心の深層に根ざしていよう。ただ「純白」の威力頼りで感染拡大の「楯」のほころびを招いては元も子もない。

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