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社説

河井陣営の選挙違反 夫妻は自ら辞職の判断を

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 河井案里参院議員の陣営による公職選挙法違反事件で公設第2秘書の裁判が始まった。昨夏の参院選で、選挙カーの車上運動員に法定上限を超える報酬を支払った運動員買収の罪に問われている。

 初公判で秘書は起訴内容の認否を留保したものの、検察側は秘書が遊説計画をつくり、違法な報酬の支払いを指示したと主張した。

 秘書の禁錮以上の有罪が確定して、広島高検が起こす行政訴訟で連座制の対象となる組織的選挙運動管理者と認められれば、案里氏は当選が無効になって失職する。

 この選挙を巡っては、案里氏の夫の克行前法相が、選挙区である広島県の首長や地方議員らに現金を配っていたことが判明した。

 広島地検は公選法違反容疑で県議の事務所などを捜索したほか、50人以上の関係者から事情を聴いて捜査を進めている。

 買収は自由で公正な選挙を損なう。極めて悪質な行為だ。

 事件では河井夫妻自身が地検から任意の事情聴取を受けている。にもかかわらず、夫妻は「捜査中」を理由に、疑いが事実かどうかについて口を閉ざしている。

 夫妻は昨年の臨時国会を欠席したうえ、今国会も国会議員の仕事を十分にしていない。無実だとの説明ができず、一方で満足な議員活動も行えないのなら、自ら辞職を考えるべきだ。

 コロナ禍の下、人々にさまざまな自粛を求めるには、政治への信頼が不可欠である。その役割を負う国会議員として、夫妻は責任を果たせる状況にない。

 今月になって、克行氏から現金20万円を受け取っていたと明かした安芸太田町長はその後、辞職した。それなのに、渡した側が国会議員を続けるのは、国民の理解を得られない。まして克行氏は法秩序を守る法務省のトップだった。

 改選数2の参院広島選挙区で自民党は選挙直前、2人目の候補として地元の頭越しに案里氏を擁立し、安倍晋三首相を批判したことのある現職が落選した。案里氏側には党本部から現職の10倍の選挙資金が振り込まれた。

 克行氏は安倍首相の補佐官を務めた経験があり、菅義偉官房長官にも近い。選挙違反事件の背景に何があったのか。政権や自民党も説明を尽くす責任がある。

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