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経済観測

毎日新聞経済面に連日連載の経済コラム。経営者や経済評論家らが独自の視点で、経済の今とこれからを展望する。

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コロナ禍と強権発動=国際公共政策研究センター理事長・田中直毅

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 新型感染症は政治社会の明日を確実に変える。これまでも専制主義的手法をためらわなかった政治指導者は、新型コロナウイルスへの対応の厳格化を口実に、反体制派の一層の封じ込めを図る。

 ハンガリーではオルバン首相が3月末から緊急事態を理由に「命令による支配」体制に入った。議会の3分の2を与党フィデス・ハンガリー市民連盟が握るため、新型コロナの収束認定も議会、すなわちオルバン首相が行う。

 法令の枠外に立つ政府は言論空間の統制を行う。「真実をゆがめるニュース」の発信者は罰せられる。法的、また理論的な立場から能書きを並べ立てるような状況ではない、とも首相は述べた。欧州連合(EU)主導勢力の中道派からすれば到底受け入れられない認定だ。300万枚のマスクを送付する中国の方が、EU本部よりも役立つとちゃかす支配者なのだ。

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