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コロナショックの現場から

感染リスクの中、障害児の「尊い日常」守る放課後デイ 社会とつながる希望

子どもたちと一緒に遊ぶ時も、体が接することは避けられない=東京都江東区のさくらんぼ子ども教室で2020年4月8日午後4時36分、五味香織撮影

 障害のある子どもたちを放課後や夏休みなどに預かる「放課後等デイサービス」は、一斉休校が始まって以降、学童保育と同様に子どもたちの居場所として開所を続けている。東京都江東区の「さくらんぼ子ども教室」は、地域の小学校や特別支援学校に通う自閉症などの発達障害や身体障害のある児童が利用している。子どもとその保護者を支える職員の一人、小林達朗さん(35)に、新型コロナウイルスの感染が拡大する中で子どもたちと向き合う日々を尋ねた。【五味香織/統合デジタル取材センター】

「イライラしていているな」ストレスが内面にたまる子どもたち

 ――一斉休校や緊急事態宣言で、どんな影響が出ていますか。

 ◆休校は急な話だったので、とにかく人手の確保が厳しかったです。通常の平日は午後2時から開所していますが、学校がない分、長期休暇の場合と同じ午前10時から開けることになりました。利用者は約20人いるので、正規職員4人だけでは足りません。非常勤やアルバイトの職員には、他の仕事を調整してもらって午前中から来てもらうようにしました。

 ――子どもたちの様子に変化はありますか。

 ◆ささいなことで泣き出したり大声を出したり、友達のおもちゃを取ってしまってけんかになったりと、「イライラしていているな」と感じることがあります。自分の気持ちを上手に表現できない子もいるので、ストレスが内面にたまっているのではないでしょうか。言葉を話せる子は「コロナウイルスなんだよ」と言ったりするけれど、状況をきちんと理解できているかというと難しい面があります。

生活リズムを崩さないことが重要

 ――活動も制約を受けているのではありませんか。

 ◆普段は電車やバスを使って出かけるなど、なるべく外に出て、社会に触れる機会を増やすように心がけています。でも3月下旬に(東京都知事から)外出自粛要請が出たこともあり、遠出はもちろんできず、散歩も近所だけになってしまいました。散歩に出かけても、周囲から「こんな時になぜ出歩いているんだ」と思われているのではないか、と気になります。子どもたちもずっと屋内ではつらいし、生活リズムを崩さないことが重要なので、散歩をすることも大事なんです。子どもたちがストレスを発散しながら安心して過ごすにはどうすればいいのか、考え続けています。

 ――感染防止策はどうしていますか。

 ◆通常なら空調を使いますが、今は換気することが必要なので、なるべく窓を開けて空気を入れ替えるようにしています。子どもたちも少人数のグループにして、別々の部屋で過ごしたり、おやつや散歩をグループごとにしたりしています。外から戻った時の手洗いも以前より念入りにするよう呼びかけていますが、みんな思ったより丁寧に洗ったり、きちんと順番を待ったりできているので、その点はよかったです。

抱きついてくるのを拒否できない

 ――密閉、密集、密接の「3密」を避けるようにという呼びかけもあります。

 ◆自力で歩行できない子もいるし、散歩中に急に走り出す子もいます。お互いの感染予防のために2メートル離れて接するなんて、とてもできません。甘えて抱きついてくる…

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