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文芸時評

4月 私のおすすめ 小川公代(英文学者)

『ポラリスが降り注ぐ夜』(筑摩書房)

(1)李琴峰『ポラリスが降り注ぐ夜』(筑摩書房)

(2)木村友祐『幼な子の聖戦』(集英社)

(3)山下紘加『クロス』(河出書房新社)

「常識」に文学が対峙(たいじ)するとき

 ヴァージニア・ウルフという英作家は、自分の内面に「男と女」がいることが望ましいと考えた。しかし、現実的に男女二元論と異性愛主義が多数派で「常識」の社会では、葛藤を抱える少数派の生はなかなか可視化されない。

 (1)は新宿二丁目のバー<ポラリス>に集う、同調圧力に屈せずに生きてきた性的マイノリティーたちの七つの物語。一つ一つが尊い息吹を吹き込まれた短篇(たんぺん)でもあり、それらが一つに束ねられた長篇小説でもある。この女性たちのなかに、かつてその運命が奇妙に交わり、ぶつかり、すれちがう者もいた。男として生きねばならない村社会から逃れたトランスジェンダーの女性や台湾や中国から自立の道を模索してやってきた…

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