新型コロナ 「日本の欠点」浮き彫り 思想家・内田樹さん

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 新型コロナウイルス対策を試験に例えれば、各国に同じ問題文が配布され、解答を始めた。欧米の状況は深刻だが、東アジアは中国、韓国、台湾がほぼ峠を越した。日本だけが出遅れている。世界保健機関(WHO)の警告から2カ月間あったのに、東京五輪の開催にこだわり、必要な準備をほとんどしなかった。だが国民の多くは国内メディアしか見ず、感染症対策に成功していると信じている。海外が日本政府に不信感を抱いている事実はほとんど報じられていない。

 感染症の部門は今や最重要だが、平時には仕事が少なく予算の無駄づかいに見える。日本の役人はこうした部分に予算をつけない。市場原理や効率を重視する新自由主義の弊害だ。短期間の損益を評価し、利益の出ない部門をどんどん潰す「効率のよい行政」がもてはやされ、医療体制が痩せ細ったところで感染拡大を迎えてしまった。

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