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ブラック・チェンバー・ミュージック

/257 阿部和重 写真・相川博昭

 横口健二は室内中央にすえられた事務用の肘かけ椅子に座らされると、模範囚らしき小男によってダクトテープで体をぐるぐる巻きにされてしまった。椅子と一体化させられ、自力では立ちあがることができない格好だ。

 キャスターつきの椅子ゆえ移動じたいは可能であり、座面が回転するので体の向きも変えられるもののなんの意味もない。それらの可動性能を利用できる立場にあるのは一体化しているこの自分ではなく、目下スティーヴ・ルカサーとデュエットしている日焼け肌の看守役だからだ。

 このビーチボーイはまるで考えが読めず、いろいろとはかり知れない男ではある。

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