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テレワーク、自宅遠い人ほど効果大 地域間交流絶ち「感染拡大抑制」

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新型コロナウイルス感染対策のテレワークによって閑散とするオフィス=東京都渋谷区で2020年2月20日、竹内紀臣撮影 拡大
新型コロナウイルス感染対策のテレワークによって閑散とするオフィス=東京都渋谷区で2020年2月20日、竹内紀臣撮影

 新型コロナウイルス感染症対策としてテレワークが推奨されているが、職場と自宅の距離が離れている人から優先的に導入すると感染防止のための接触削減の効果が高いとする試算を、キヤノングローバル戦略研究所などの研究チームがまとめた。職場近くに住む人が出勤し、遠い人がテレワークをすることで地域間の交流も絶たれ、「感染拡大が抑制される」(研究チーム)という。

 政府は7都府県への緊急事態宣言の発令以降、人と人の接触について、「最低7割、極力8割減らす」ことを呼びかけている。厚生労働省クラスター対策班の専門家は、流行対策を何もしないと、国内での重篤患者数が約85万人に上るとの試算も出している。

 研究チームは、東京、神奈川、埼玉、千葉、茨城5都県の人の流れについて、2008年の平日1日の調査に基づき、移動手段▽距離▽移動理由――など57万6000人分のデータを分析。人の移動を8割減らし、地域間の行き来をできるだけ減らす条件を試算した。

 通学はゼロ、買い物や趣味などに伴う移動は徒歩のみにし、徒歩による移動人数も50%削減すると仮定。そのうえで、出勤と業務の移動抑制の効果を試算した。自宅から職場までの距離が5キロ以内の従業員の3割、5キロ超の全員がテレワークをした場合、人の移動を8割減らせることに加え、地域間の行き来も一定程度抑えられた。

 一方、出勤の条件を10キロで区切った場合、人の移動を8割抑えるには、10キロ以内の従業員の5割、10キロ超の全員がテレワークをする必要がある。だが、離島や山奥を除くほとんどの地域間で人が行き来することになり、広範囲でウイルス拡散のリスクがあるという。

 研究チームの水野貴之・国立情報学研究所准教授(計算社会科学)は「人の動きを手当たり次第に減らすだけでは、離れた地域間を移動する人が残ってウイルスが広がってしまう。地域を分断できれば、地域ごとに安全宣言を出すなど社会活動が順次再開できるようになる」としている。【渡辺諒】

人の流れを8割抑制するための条件

(キヤノングローバル戦略研究所などの試算による)

職場と自宅間の距離 テレワークの割合

          圏内    圏外

2.5キロ       0%    100%

 5キロ       30%   100%

7.5キロ       40%   100%

10キロ       50%   100%

距離で区別しない場合は70%がテレワーク

【新型コロナウイルス】

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