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この国はどこへ コロナの時代に 評論家・佐高信さん 「信じる」より疑え

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=西夏生撮影
=西夏生撮影

 いまだ正体の知れない新型コロナウイルスは、社会の隅々に暗い影を落としている。「感染問題が起きた時、スッと頭に浮かんだのは、宮本政於(まさお)という官僚のことでした」。世の中に鋭い視線で切り込む評論家、佐高信さん(75)はそうつぶやいた。

 宮本氏は、米ニューヨーク医科大の准教授などを歴任し、1986年に厚生省(現・厚生労働省)に入省。約10年勤めて退官し、著書「お役所の掟(おきて)」などを書いて、官僚や役所の実態を暴露した。99年に亡くなるが、生前に親交があった佐高さんは、宮本氏が語った体験談が忘れられないという。

 今から30年ほど前、宮本氏は役所内で後輩から「今週はすしを食べに行かない方がいいですよ」とささやかれた。なぜかと聞けば、「生エビにコレラ菌が発見され、もう市場に出回った」と後輩は答えた。「なぜ公表して、警戒を呼びかけないのか」と重ねて尋ねると、「上層部」が発表しないと決めたからだという。幸いにして患者は出なかったが、上司に「対応がおかしいではないか」と抗議したところ、逆にたしなめられた。

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