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余録

「桜前線」「紅葉前線」のように…

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 「桜前線」「紅葉前線」のように季節の移ろいを花便りや葉の色づきの北上や南下であらわす日本人である。南北に長い国土に、季節の移り変わりをめでる国民が住む結果だが、外国に似た例がないわけではない▲今、白とピンクの花で日本の街を彩るハナミズキは北米原産で、毎春、米国東海岸を開花前線が北上する。ドッグウッドとはその米国での呼び名で、南はフロリダから最北部のメーン州まで、早春から晩春へと花便りがリレーされる▲米国史に名高い1607年のバージニアへのジョン・スミスの上陸は満開のハナミズキに迎えられたという。同地やノースカロライナ州の州花となり、目を奪うはなやかさで春の訪れを告げる特別な花として入植者らに愛されてきた▲明治に来日し、日本人が桜の開花予想を大事件のように報じるのに驚いたのが米女性旅行家、シドモアだった。彼女は日本の桜がワシントンに贈られるきっかけを作ったが、桜の返礼に米国から日本に贈られたのがハナミズキである▲以前はアメリカハナミズキと呼ばれ、アメリカヤマボウシ、フロリダミズキなどの異名があるのも、そのいきさつを聞けばよく分かる。日本では病虫害に強く、手入れも簡単なことから庭木や街路樹として普及して街の景色を変えた▲春をもたらしてくれるハナミズキも、今年は新型コロナウイルスの感染拡大を伝える日米のニュースの背景で見るのがつらい。ちなみに米国でのドッグウッドの花言葉の一つは「逆境に耐える愛」という。

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