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少女はなぜ100キロ歩き、死んだのか インドの貧困、差別…深めた新型コロナ

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歩いて帰郷する途中に死亡したジャムロ・マクダムさん=NGO「バララ・ハクラ・サンガム」提供
歩いて帰郷する途中に死亡したジャムロ・マクダムさん=NGO「バララ・ハクラ・サンガム」提供

 人口13億人のインドで、新型コロナウイルスの流行を受けた「全土封鎖」が始まってから25日で1カ月となった。この間に感染者は約600人から2万4000人以上に増加し、経済活動は停滞。貧困層の生活がさらに厳しくなる中、インド中部では一人の少女が「100キロ」を歩く途中で命を落とした。なぜこれほどの距離を歩こうとしたのか。背景を追った。

 「12歳の少女が山中を3日間も歩き続けるのは相当つらかったはずだ。悲劇という以外に言葉がない」。中部チャッティスガル州で18日、トウガラシ農園で働いていたジャムロ・マクダムさんが、農園から100キロ以上離れた出身地の村まで親族と一緒に戻る途中で亡くなった。担当した医師のB・R・プジャリ氏(51)は毎日新聞の電話取材に、いたたまれない心境を吐露した。

 今回の封鎖では、食料品店や薬局などを除く店舗が営業禁止になり、事務所や工場、建設現場も閉鎖された。マクダムさんも…

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