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よみがえる田中正造

死の川に抗して/14 警察官「抜剣」の真偽=中村紀雄 /群馬

川俣事件衝突の地の近くにある真如院=群馬県明和町で

 木下尚江はキリスト教社会主義者として足尾鉱毒問題で活躍した人である。また、日露戦争前夜には反戦小説「火の柱」を執筆したことでも知られた。

 ここでは木下が毎日新聞(現在の毎日新聞とは別会社)に掲載した記事「鉱毒飛沫」からその要点を紹介したい。

 まず大きな問題になった警察官の「抜剣」について木下は次のように記述する。「館林警察署長は断じて抜剣の動作なしと明言せり。されど余は被害人民の多くより警官の中に抜剣したる者を見たりと訴ふるを聴けり。ただ余は、警官等が抜剣の事がないようにと、予(あらかじ)め麻縄で鍔(つば)を縛し置けりとの弁解をしたことにつき、この無用なる周到の用意はかえって疑惑を招くに過ぎないと感ずるのみ」

 住民の人権を考慮する必要がない当時の警察が抜剣できないようにあらかじめ麻縄で結んでおくだろうか。警察があえてそのように弁解したことに木下は疑いを感じている。そこには警察に対する強い不信があるに違いない。

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