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本村凌二・評 『ヨーロッパ中世の想像界』=池上俊一・著

『ヨーロッパ中世の想像界』

 (名古屋大学出版会・9900円)

 ヨーロッパ中世について、日本人が思い浮かべるのは、強大なキリスト教会であったり勇ましい十字軍であったりする。昨今では観光旅行の機会もあり、パリのノートルダム寺院やフィレンツェの大聖堂などを身近に感じる人々もいる。しかし、その中世社会に生きていた人々の心の中までのぞくことなどできるのだろうか。この心性史という至難の課題に敢然と切りこんだ本書は、わが国の西洋史研究の最新にして最高水準の成果と評価していいだろう。

 現代人にとって、想像界(イマジネール)と聞けば、どこか現実離れした世界にしか思えない。だが、ヨーロッパ中世にあっては、想像界は現実とかけ離れた世界ではなく、まさに人間や社会を動かす大きな源泉になっていたという。

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