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視覚障害者の悩み、聞きます コロナ禍でブラインドサッカー協会がホットライン

東京パラリンピックに出場する5人制サッカー(ブラインドサッカー)日本代表。新型コロナウイルスの感染拡大の影響で活動を休止している=東京都町田市立総合体育館で2019年12月8日、宮間俊樹撮影

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 日本ブラインドサッカー協会(東京都新宿区)が、新型コロナウイルスの感染拡大に戸惑う視覚障害者を対象に無料の「おたすけ電話相談窓口」を設置した。競技団体が広く生活全般の相談を受け付ける異例の試みだ。

生活全般の相談、異例の試み 日用品の買い物に悩み

 ブラインドサッカーは視覚障害者らによる5人制の競技。協会は東京パラリンピックに開催国枠で初出場する日本代表の強化を担う国内統括団体だ。ウイルスの影響で国際大会が中止になり、代表活動も休止する中、「自分たちにできることを考えた」と松崎英吾事務局長。在宅勤務に切り替わった松崎さんら職員有志8人が18日から一般の相談を受け付け始めた。

 窓口開設以降、相談は1日に4、5件。「迅速に問題解決に導く」のがポリシーで、回答は原則72時間以内。相談で多数を占めるのが日用品の買い物を巡るものだ。感染への警戒から社会は寛容さを失いつつある。「弱視のため値段を確認するために商品に顔を近づけたら冷ややかに見られた」「いつもは店員に手を引いてもらっていたが、接触は迷惑が掛かるから頼みづらい」――。そんな悩みに利用しやすいインターネットでの購入サイトを案内している。

 全国組織の日本視覚障害者団体連合(東京都新宿区)も障害者の困惑を受けて22日、情報提供や衛生用品の入手などでの支援を求めて国に要望書を提出した。松崎さんは「今は障害のある仲間の力になることが大切だ。事態が収束した時、応援してもらえたらうれしい」と語る。

 自身が全盲である東京大大学院バリアフリー教育開発研究センターの星加(ほしか)良司准教授(社会学)は「緊急時ほど弱者の側面が強くなる。障害者のニーズをくみ取る意味でも、情報が入りやすい協会の取り組みには意義がある」と、スポーツの枠を超えた活動を評価する。

 相談窓口は5月6日までの予定だが延長も検討する。電話は050・3627・5015。祝日を除く毎日午前10時~午後0時半、午後2時~4時半に受け付けている。【岩壁峻】

新型コロナウイルス感染拡大 視覚障害者の悩み

・マスクやトイレットペーパーの販売情報を入手できない

・マスク購入のために長時間並ぶ必要があるが、福祉事業所が同行支援を受けてくれない

・しんきゅう院を開いているが消毒用アルコールが入荷せず、営業が立ちゆかない

・公共施設が休館しても、自治体のホームページのみでの案内で情報が入りづらい

・テレビで新型コロナ関係のニュースが流れても、字幕スーパーが読めない

※日本視覚障害者団体連合に寄せられた相談内容(3月23日~4月17日)から

岩壁峻

毎日新聞東京本社運動部。1986年、神奈川県生まれ。2009年入社。宇都宮支局、東京運動部、北陸総局(石川県)を経て、2019年10月から東京運動部。現在は主にパラスポーツを担当。2016年リオデジャネイロ・パラリンピックは現地取材した。中学~高校(2年まで)はバレーボール部。身長が低かったため、中学の顧問には「スパイクは打つな」と言われて育つ。

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