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村上春樹をめぐるメモらんだむ

「日本文学離れ」の欲求の先に…

 なぜ村上春樹という人が現代日本の作家で一人、これほど世界中で読まれる特別な存在になったか。――このテーマに関し、ちょっと意外なところから得たヒントを記してみたい。

 1974年、詩人の大岡信と作家の丸谷才一が「唱和と即興」と題する対談を行った(雑誌『俳句』同年9月号)。俳句、短歌をはじめとする近現代の文学について、大正期以降、生真面目に「孤独」を追求する態度が強くなったといい、これを「文明全体の問題」として論じている。大岡と丸谷は連句を共同制作するなど親しい関係にあり、丸谷は村上作品をデビュー時から高く評価した人としても知られる。

 対談で丸谷はこう発言している。「文学それ自体が孤独な感じの単なる表明では、読むほうとしてはやり切れない。(中略)つくってるほうとしても、それでは自分の世界を十全な形で表現したことになり得ないだろう」

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