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災害多発の国に新型コロナの重荷 避難所で3密は避けられるか 隔離に不安

台風19号の被害により大勢の人たちが押し寄せた避難所=長野県佐久穂町で2019年10月12日、坂根真理撮影

 新型コロナウイルスの感染が広がる中、災害時の避難所運営について自治体が頭を悩ませている。今年早くも大雨に見舞われた地域では、密集状態になりやすい避難所での感染リスクを避けようと対応に追われた。専門家は、避難先に知人宅や宿泊施設を検討するなど避難の在り方も見直すべきだと提言している。【平井桂月、本間浩昭、加古ななみ、三股智子、斎藤有香】

大雨の千葉・鴨川は避難者なし「感染心配したかも」

 4月13日、大雨のため土砂災害警戒情報が出された千葉県鴨川市。市は午前11時10分、土砂災害警戒区域に住む34世帯80人に避難勧告を出し、公民館3カ所を避難所として開設した。

 各避難所にはそれぞれ市職員2人と保健師1人を派遣。入り口に消毒用のアルコールとマスクを準備したほか、避難者の検温をしたり、保健師が健康をチェックしたりする態勢が取られた。体調がすぐれない人は個室に入ってもらい、異常のない人も広間で2メートルの間隔を取るよう指導することにしていた。

 避難勧告は午後4時24分に解除され、実際に避難する人はいなかった。市危機管理課の滝口俊孝主幹は「避難者がいなかったのは、感染を心配した人がいたからかもしれない」と話す。

「一定の距離」保つと体育館が通常の半数で満員に

 北海道標茶町(しべちゃちょう)では3月中旬、大雨と雪解け水の影響で町内を流れる釧路川が増水し、町は1192世帯(2410人)に避難勧告を発令した。避難所の一つとなった体育館ではマスクを避難者に配り、入り口に消毒液を置いた。

 さらに避難者同士が一定の距離を保てるよう、床一面に敷いたビニールシートの上にテープで2メートル四方の枠をつくり、1枠に1人が入るよう促した。家族には、人数分の枠をまとめて用意した。その結果、通常は約500人収容できる体育館が半数以下の210人ほどで満員となった。町防災担当の伊良子(いらこ)一貴係長は「ただでさえ大変な避難所の運営にコロナ対策が加わると、避難者を分散させる必要が生じ、その分、職員の配置も難しくなる。都会ではもっと大変だろう」と語る。

 避難所運営マニュアルに感染症対策を盛り込もうととする自治体もある。

 千葉市は「3密」(密閉、密集、密接)を避ける方法を中心に、マニュアルへの追加を検討中だ。学校を利用した避難所では、体育館だけでなく教室なども活用する。すべての避難所に非接触型の体温計を設置するのは難しいため、あらかじめ避難グッズに体温計を備えるよう市民に呼び掛ける。風水害による避難情報が出る前は、市民にはできるだけ自宅に待機するか、安全な友人・親族宅への避難を要請。浸水に備えて上の階などに移動する「垂直避難」も改めて周知するとしている。

専門家「大切なのは手洗いと積極的な隔離」

 新型コロナ流行下の災害避難対策に、専門家や国も動き出した。避難所では、これまでもインフルエンザやノロウイルスといった感染症が問題だった。「大切なことは…

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