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私の記念碑

劇作家 永井愛/4止 世の中を再構成し発表

稽古(けいこ)場で演出をする永井愛(右)=二兎社提供

 演劇界で名の知れた存在になってからも、永井は挑戦的なテーマに取り組んだ。その一つが、「君が代」斉唱時に起立しなかった教諭の処分問題。「新聞に普通のことのように『教諭を処分』とあり、『ちょっと待ってよ。民主主義の時代におかしくないか』とひっかかりました」

 取材を重ね、東京都教委の処分の違法性を争った訴訟も傍聴した。「証人として出廷した教育長が関係ないことを延々としゃべったり、答えをはぐらかしたり。そのたびに傍聴席から笑いが漏れて、私の芝居でこんなに笑うかなと思うほどだった」。政治的で微妙な問題を扱うことに危惧があったが、「これは笑える悲劇だ」と確信した。

 告発型の書き方はせず、あえて都教委側の論理を存分に展開させて観客に判断を委ねた。「法廷で『卒業式で各校が創意工夫する余地はどこにあるのか』という裁判長の問いに教育長が『来賓の祝辞と紅白の幕を出すかどうかは自由』と答えた時、どっと笑いが起きた。このやりとりはそのまま芝居に使わせてもらいました」。2005年に「歌わせたい男たち」として上演すると、全国から教師が劇場に押し寄せた。「終演後にむせび泣く姿…

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