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木の匂いが漂う工場で、70代の職人と、30代の若手見習が作業に打ち込んでいた。傍らには、均整の取れた円柱形の木製部品が並ぶ。岐阜の伝統産業・和傘の部品「ロクロ」だ。
岐南町の長屋木工所では1月から、若手の見習が作業に加わった。近藤智弥さん(32)=岐阜市出身=は、岐阜和傘協会(岐阜市)の後継者育成プロジェクトに応募した8人から選ばれ、採用された2人のうちの1人。会社員から転身し、48年間ロクロを作り続ける長屋一男さん(70)に師事する。
ロクロは数十本ある和傘の骨と柄をつなぎ、傘の開閉に欠かせない最重要部品だ。長良川流域で生育し、加工しやすく粘りもあるエゴノキの原木を、専用の機械で削る。20種類の刃物を機械に付けたり、原木に当てたりする加減に熟練を要する。
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