特集

SUNDAY LIBRARY

毎日新聞デジタルの「SUNDAY LIBRARY」ページです。「サンデー毎日」の書評「SUNDAY LIBRARY」の記事を掲載します。

特集一覧

SUNDAY LIBRARY

岡崎 武志・評『三國連太郎、彷徨う魂へ』『時代へ、世界へ、理想へ 同時代クロニクル2019→2020』ほか

  • はてなブックマーク
  • メール
  • 印刷

今週の新刊

◆『三國連太郎、彷徨う魂へ』宇都宮直子・著(文藝春秋/1600円)税別

 宇都宮直子『三國連太郎、彷徨う魂へ』は、聞き書きによる評伝としては画期的な出版物。公私を超えた形で長期間、身近に接し、希代の俳優の人生を見届けた。

 三國は外聞や悪評を全く恐れず、女性関係においても自分に「正直」に生きた人だった。「僕はのどかさを恐れます」と言う。撮影現場で撮り直しを監督に要求、煙たがられた。「自らを貫き通した」結果トラブルを招き「五社協定違反俳優第一号」にもなった。

 何をも包み隠さない姿勢は、著者だから引き出せた。宇都宮は安易に分かったふりをせず、次の言葉を待つ。そして三國の服装、所作などを観察し、書き留める。三國が目の前で息をしているようだ。

この記事は有料記事です。

残り1509文字(全文1833文字)

あわせて読みたい

注目の特集