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早くも「北京」切符/中学教員転身・・・冬季アスリート、コロナ渦中の新たな門出

日本勢一番乗りで北京五輪行きを決めたアイスホッケー女子。平昌大会では6位入賞した=江陵・関東ホッケーセンターで2018年2月18日、手塚耕一郎撮影

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 新型コロナウイルスの感染拡大で東京オリンピックが延期された一方で、冬季競技のアスリートにも動きがあった。一足早く2022年北京五輪の出場権を得た者に、第一線を退く決意をした者――。それぞれの新たな出発を巡る思いとは。

五輪切符獲得も活動の場なく

 アイスホッケー女子日本代表「スマイルジャパン」は4月24日、3大会連続の五輪となる北京大会への出場を、全競技を通じて日本勢一番乗りで決めた。開催国の中国を含めて10枠ある女子の五輪出場権はまず、3~4月の世界選手権(カナダ)の成績を反映した世界ランキング上位6チームに与えられるはずだったが、新型コロナの影響で中止に。シード順に応じたポイントを加算した結果、日本は過去最高の世界6位を維持した。

飯塚祐司監督

 飯塚祐司監督(45)は「ホッとした」と胸をなで下ろしつつ、「素直に喜べない」と言葉を続ける。14年ソチと18年平昌の両大会は、いずれも本番約1年前の五輪最終予選で出場権を得たが、今回は2年の準備期間を得た格好だ。しかし、代表の活動は3月の強化合宿(北海道・釧路)を最後に今後の見通しすら立たず、「アドバンテージを生かせない」。代表候補選手は在宅トレーニングが中心で、タブレット端末の専用アプリを活用し、トレーナーから与えられたメニューをこなす日々。7月の合宿での練習再開を見据えつつ、五輪初勝利を含む2勝を挙げて6位入賞した平昌より上位を狙う北京へ飯塚監督は「できる範囲で今は最善を尽くす」と前を向く。

「引退レース」コロナで中止に

 第二の人生をスタートさせた選手もいる。スピードスケート・ショートトラックの平昌五輪代表、斎藤仁美さん(29)がそうだ。

4月に現役を引退したショートトラック女子の斎藤仁美(中央)。2017年の全日本選手権では女子1000メートルで優勝した。左は2位の菊池悠、右は3位の伊藤亜由子=名古屋市の日本ガイシプラザで2017年12月17日、佐々木順一撮影

 五輪初出場だった平昌では女子3000メートルリレーで6位入賞。大会後の引退を考えていたが、五輪代表に選ばれた弟の慧(24)=栃木県スポーツ協会=が五輪期間中のドーピング検査で陽性反応を示し、暫定資格停止となったことで翻意した。「弟が完全復活するまでは待とう」との思いが頭をもたげ、周囲にも現役続行を勧められた。

 スポーツ仲裁裁判所(CAS)の仲裁手続きを経て、慧は資格停止処分を伴わない「けん責」処分となり、19年3月に競技会に復帰し、昨季からは国際大会の代表に再び選ばれた。斎藤さんも「一区切りが付いた」と昨季限りでの現役引退を決めた。だが、引退レースに位置づけた3月の全日本都道府県対抗は新型コロナの影響で中止になった。

 神奈川大で保健体育の教員免許を取得していた斎藤さんは「得がたい経験を伝えるには、人前に立つ職業が適していると思った」。4月から地元・相模原市の公立中学校の保健体育教諭になった。赴任先は、小学4年から拠点にしてきたアイスリンクから徒歩5分ほどの場所にある。

 休校措置で生徒となかなか会えない日が続くが、「広い視野を身につけたい」という思いはぶれず、次なる一歩を踏み出している。【岩壁峻】

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