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社説

天皇陛下即位1年 国民と歩む姿勢追い求め

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 天皇陛下が即位され、きょうで1年を迎えた。現憲法下で初めて象徴天皇として即位された上皇さまと同様に、国民と共に歩む姿勢を貫こうとしている。

 新型コロナウイルスの感染拡大には憂慮のお気持ちを示してきた。政府の専門家会議副座長に感染状況や対策について説明を求め、医療関係者らをねぎらった。その際、国民が心を一つにして「難しい状況を乗り越えていくことを心から願っています」と述べた。

 陛下は昨年12月、皇后さまと共に台風19号の被災地を訪れた。被災者に寄り添うことを大切にした上皇ご夫妻と重なる。

 しかし、感染拡大の中で患者や現場の医療関係者と顔を合わせ、直接励ますことはかなわない。そうした状況に心を痛めていると思われる。

 「平成流」を継承する姿勢は、この1年のおことばからもうかがえる。昨年5月の「即位後朝見の儀」で憲法を重視する考えを明らかにした。昨年8月の全国戦没者追悼式でも、先の大戦について上皇さまの「深い反省」との表現を踏襲した。

 陛下は時代に合った公務を目指す意向も示している。今年2月、即位後初となった天皇誕生日にあたり、「社会の変化や時代の移り変わりに応じた形」で行動することが皇室の役割と述べた。

 その一つがライフワークの「水問題」だ。災害や環境、貧困、紛争に関わる世界的テーマでもある。即位後も国際シンポジウムに参加している。

 上皇さまの退位によって二重権威が生まれるのではと心配する声もあった。しかし実際には令和の天皇像が定着しつつある。

 健康状態が心配された皇后雅子さまは新年の「歌会始の儀」に17年ぶりに出席されたほか、さまざまな行事をこなしている。

 海外の要人を迎えた際は外交官のキャリアや語学力を生かし、新しい皇后像を築いている。ただし体調が万全とは言えず、公務の一定の制限は引き続き必要となるだろう。

 安定的な皇位継承について政府は議論の先送りを続けている。だが待ったなしの状況だ。新型コロナの収束後、ただちに議論を始めるべきだ。

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