特派員からの提言 インド封鎖、ストレス甚大=ニューデリー支局・松井聡
毎日新聞
2020/5/4 東京朝刊
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都市封鎖(ロックダウン)は「劇薬」だと言われる。市中感染のリスクを下げるのには有効だが、人や物の流れが止まるので社会や経済に深刻な打撃を与える。3月25日から13億人の全土封鎖を続けるインドは、その副作用に襲われている。
封鎖が始まった2日後、首都ニューデリーで目にした光景に息をのんだ。外出禁止にもかかわらず、車の消えた大通りを、職を失った出稼ぎ労働者が故郷に向かって列をなして歩いていた。数百キロを行くという建設労働者のクリシュナさん(32)が言った。
「新型コロナウイルスでは死なないかもしれないが、このままでは餓死する。その前に自殺してしまうかもしれない」
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