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コロナ禍で番組収録の自粛が長期化 大河、朝ドラ、連ドラも放送中断へ

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再放送中のTBS系「恋はつづくよどこまでも」。5日は未公開シーンも含んだ第9話特別編が放送される=TBS提供
再放送中のTBS系「恋はつづくよどこまでも」。5日は未公開シーンも含んだ第9話特別編が放送される=TBS提供

 新型コロナウイルスの感染拡大を受け、「緊急事態宣言」の期限が5月6日から5月31日に1カ月弱、延長された。報道番組などを除き、スタジオでの番組制作やロケ取材を自粛している各テレビ局は、同様の自粛を継続する予定で、今後の放送内容を調整している。NHKの大河ドラマ「麒麟(きりん)がくる」や連続テレビ小説「エール」のほか、4月に放送が始まった民放の連続ドラマも多くが現在は放送をストップ。こうした収録の自粛が長期化することで、今後の放送予定が見通せない状況に陥っている。【佐々本浩材】

大河、朝ドラも放送中断へ

 緊急事態宣言が出た頃から、各テレビ局ともドラマやバラエティー番組のスタジオ収録を中断。密閉された空間で多くの出演者やスタッフが集まり、撮影を長時間続けるスタジオ収録は密閉、密集、密接の「3密」が最も懸念される状況だからだ。報道番組や情報番組などを除くと、ロケ収録も中止しているため、新たな番組制作が基本的にストップ。バラエティー番組では、自宅などにいる出演者をテレビ会議システムなどでつなぎ、番組進行部分のみを収録し、過去の番組内容の傑作選や未放送だったコーナーを流す番組が多い。

 ドラマの場合は、TBS系は4月にスタート予定だった「半沢直樹」「MIU404」「私の家政夫ナギサさん」の放送を延期。「下町ロケット」「コウノドリ」「恋はつづくよどこまでも」など過去の人気作の再放送で乗り切ってきた。日本テレビ系の「美食探偵 明智五郎」、フジテレビ系の「SUITS2」、テレビ朝日系の「家政夫のミタゾノ」「M 愛すべき人がいて」などは予定通り放送が始まったが、各局とも放送を延期したドラマも多い。

 こうした差は収録の開始が早く、完成している回がどの程度あったかなどで対応が分かれたようだ。ただ、放送が始まった「SUITS2」も第2話で中断。テレ朝系の「特捜9 season3」も5月6日放送分から、このシリーズドラマの過去作を流す。フジ系の「隕石(いんせき)家族」やテレビ東京系の「行列の女神~らーめん才遊記~」など、すでに収録が最終回まで終わっている作品以外は、当初の予定通り放送を終えることはほぼ難しい状況だ。また7月から始まる予定のドラマも一部が発表されているが、5月から撮影が始まる予定だった作品もある。放送スケジュールへの影響は7月以降にも広がるのは間違いなさそうだ。

 NHKの大河ドラマ「麒麟がくる」や連続テレビ小説「エール」も同様だ。ともに放送時点よりかなり先の回まで収録が終わっているため、予定通り放送を続けてきたが、このまま収録自粛が続けば、6月中には放送がストップする見込み。もし宣言が解除されても、すぐに完全な形での収録再開は難しいとみられ、看板の2番組も大幅な放送スケジュールの見直しが迫られる。今秋スタートの連続テレビ小説「おちょやん」も撮影が始まってまもなく中断した状況という。

高視聴率を記録する再放送ドラマ

 一方で、外出の自粛を求められている影響か、テレビの視聴は増えている。ビデオリサーチの調査によると、テレビの総世帯視聴率(午前6時~翌午前0時、関東地区)を前年の同週同曜日と比較したところ、2月25日ごろから前年を上回り始め、東京都から週末の外出自粛要請が出された後の3月28、29日以降、前年を大きく上回る状況が続いている。テレビの視聴量(午前6時~…

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