AI花嫁に愛芽生え ロボットと対話、自分知る手段 石黒浩・大阪大教授(知能ロボット学)

  • ブックマーク
  • 保存
  • メール
  • 印刷
自身に似せたアンドロイドと並ぶ石黒浩教授 =大阪府豊中市の大阪大で3月、加古信志撮影
自身に似せたアンドロイドと並ぶ石黒浩教授 =大阪府豊中市の大阪大で3月、加古信志撮影

 人工知能(AI)やロボットは、状況や目的を限定しないと、まだ人間と同じような対話はできない。本当の対話は、脳内の考えを言語化して他人と共有し、共感し合うことが目的。その観点で言えば、人間とロボットの対話は、人間同士の対話レベルには到達していない。我々が作っているロボットも場所などの条件設定をした上で「初対面の人との会話を5~10分できるレベル」という水準だ。

 そもそも人間にとって対話とは、自分を社会の中で発見するための行為だ。人間は対話によって、「自分がどういう人間であるか?」「自分とは誰か?」ということを社会の中で発見している。最近はそういう対話の部分がスマートフォンやSNSなどの技術やサービスで置き換わるようになっており、他者とのつながり方も変わってきた。

この記事は有料記事です。

残り976文字(全文1311文字)

あわせて読みたい

ニュース特集