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余録

落語のまくらに出てくる…

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 落語のまくらに出てくる「八間(はっけん)の大灯籠(おおどうろう)」という見せ物がある。どんな灯籠かと小屋に入るや、手を引っぱられ、そのまま8間(約14メートル)ほど先の裏の出口に追い出された。「さあ、通(とお)ろう、とうろう」である▲似たようなインチキ見せ物が、米国で実話として伝えられている。「イーグレスはこちら」との看板に、どんな化け物かと並んだ人々、そのまま裏の出口から外に出された。イーグレスとはラテン語由来の「出口」を表す言葉だった▲19世紀の伝説的興行師、バーナムが残した逸話(いつわ)だが、いくら何でも文字通りの「伝説」だろう。まあ、たとえだまされても木戸銭(きどせん)を損するくらいですめばいい。だが世の中には人々の生命と生活のかかった「出口」というものもある▲今ならコロナ禍による外出自粛や休業要請からの「出口」である。緊急事態宣言が延長されたことで、今後の要請の解除などをめぐる「出口戦略」に関心が集まることになった。誰もが聞きたい「イーグレスはこちら」の案内である▲先日は独自の解除基準を打ち出した大阪府知事が「国が出口戦略を示せ」と注文し、コロナ対策にあたる閣僚が「要請解除は知事の権限」と反論する一幕もあった。だが政府には宣言の発令者として、出口への道筋を示す責任もある▲被害を最小限に抑えつつ窮地から脱する策が「出口戦略」である。だが被害を把握するPCR検査すら依然ままならぬ現状で、政府は有効な「戦略」を描けるのか。出し物はどうあれ、出口はなければ困る。

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