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「1000円しかない」 ベトナム人留学生へ支援広がる 神戸のNPOなど

「手元には1000円しかない」というベトナム人の男性は「これで数日は過ごせる。本当にありがたい」と話した=神戸市長田区で2020年5月1日午後3時44分、韓光勲撮影

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 新型コロナウイルスの感染拡大で、帰国もアルバイトもできずに苦境に陥ったベトナム人留学生らに、支援の輪が広がっている。神戸のNPO法人や社会福祉協議会(社協)が留学生らに食べ物を提供した。しかしながら、日本語学校を卒業後に就労することは法で禁じられたままで、厳しい生活が続く。長期化も予想され、支援団体は寄付を呼びかけている。

 5月1日、ベトナム人留学生2人がNPO法人「日越交流センター兵庫」(神戸市長田区)を訪れた。同法人理事の鳥本敏明さん(72)がカップラーメンやレトルトカレーなどの数日分の食料を手渡した。ベトナム人の男性(21)は「困ったときに助けてくれて、ありがたいです」と顔をほころばせた。

長田区社会福祉協議会の担当者(左から2人目)と「日越交流センター兵庫」理事の鳥本敏明さん(同3人目)から食料品を受け取るベトナム人留学生=神戸市長田区で2020年5月1日午後2時26分、韓光勲撮影

 男性は神戸市内の日本語学校で2年間勉強し、4月初めにベトナムに帰る予定だった。新型コロナウイルスの感染拡大で航空機が欠航し、帰国できなくなった。入管法では卒業後の就労は禁じられ、今は知人宅に身を寄せている。男性は「手元には1000円しかない」と追い詰められている。

 在籍していた日本語学校に相談し、鳥本さんを紹介された。苦境を知った鳥本さんは4月半ば、長田区社協に「留学生が食べるものにも困っている」と支援を求めた。長田区社協の呼びかけに応じ、神戸市社協と神戸市東灘区のNPO法人「フードバンク関西」が段ボール17箱分の食料品を提供した。長田区社協の担当者は「外国人に食料品を提供するのは初めて。留学生が困っていると聞き、各方面に働きかけた」と話す。

 日越交流センター兵庫は、他のベトナム人留学生4人と、市内2カ所の日本語学校にも食料を提供した。生活苦の長期化も予想される中、鳥本さんは「留学生は支援を受けられるとは思わず、自ら支援を求めることが少ない。アルバイトで雇い止めになった学生も多く、積極的な支援が必要だ」と訴えている。

 留学生の苦境を伝える毎日新聞の記事を読んだという大阪市淀川区の女性(61)から6万円の寄付もあった。寄付などの問い合わせは、日越交流センター兵庫(078・646・3110)へ。

 また、東京都港区のNPO法人「日越ともいき支援会」は、ベトナム大使館などの協力を受け、ベトナム人向けに米や調味料など約2週間分の食料を全国へ無料配送している。代表の吉水慈豊さん(50)は「全国から2000件を超える応募があった。必要があればいつでも連絡してほしい」と呼びかけている。問い合わせは(03・6432・4492)へ。【韓光勲】

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