メインメニューをとばして、このページの本文エリアへ

土曜さろん

こちらネット相談室 国も後押し「遠隔教育」 横並びでない学びの可能性

子供向けプログラミングスクール「ハック」のネット授業画面(一部加工しています)

教える側に必須、IT習熟

 新型コロナウイルスの感染拡大による休校などを契機に、ネットを利用した「遠隔教育(Tele−Education)」(TE)の浸透が進む。「教育の新たな進化」としても注目され、国や自治体、学校、企業は後押しをしている。現状と課題を整理してみた。

 子供向けプログラミングスクール「8x9(ハック)」(本部・神戸市、生徒数約500人)は4月から、ウェブ会議システム「Zoom」を使ったTEに切り替えた。同スクール執行役員、岩崎雅也さん(38)によると、大事なことは「双方向性」。出席確認や作品発表など全員で情報を共有すべき内容は、パソコン(PC)画面上の、全員が集まる「大教室」で、プログラミング授業は1対1の「個室」で行う。大教室と個室の画面を瞬時に切り替えることで、より生徒に寄り添う指導が可能となったという。講師が指導、講評をしやすいように、生徒のPC画面を講師のPCで見えるようにしたり、必要な際は講師が生徒のPCを遠隔操作できるような設定をしている。岩崎さんは「こういった教授手法を確立したことで、生徒の理解力の向上が感じられる」と話す。

     ■   ■

 「自然の価値を人々に届ける」ことを目指すIT環境ベンチャー「イノカ」(東京都港区)は、同社が持つサンゴ礁水槽と小学校の教室をライブカメラでつなぐ出張授業や、高校生向けウェブ配信授業など、教育のオンライン化を進めている。出張授業では、地球温暖化を救う細かい解決策まで考える、独自の観点を持つ生徒がいることに驚き、「いかに学外での学びが大事か」を高倉葉太代表(25)は実感したという。「学校で横並びの教育を受けているだけの人と、自宅などの学外でさまざまなことを学んでいる人とでは大きな差が生まれている」と力説する。「誰もが等しく素晴らしい教育を受けられ、自分の興味関心を最大限に引き伸ばしてくれるネット教育は非常に有用」と話す。

     ■   ■

 一方、課題もある。IT企業社長でもある桃山学院大学(大阪府和泉市)の吉岡省吾・兼任講師(44)は、TEのための大学講義教材を作成している。「動画編集や音声、BGM挿入などが要求されるコンテンツ(教材)作りと、ウェブ会議システムなどの機械操作は一定程度のITスキルが必要。多くの教員は苦労するはず」と懸念する。

 また、TEの推進によって教育格差が生じることのないよ…

この記事は有料記事です。

残り514文字(全文1512文字)

高橋望

1991年入社。パソコン通信(NIFTY-Serve、PC-VAN~草の根アングラネットなど)からのネットワーカー。主にIT関係の記事-セキュリティ、面白ベンチャー・サービス、ガジェットなどなど-を書いてきました。

おすすめ記事
広告
毎日新聞のアカウント
ピックアップ
話題の記事

アクセスランキング

毎時01分更新

  1. 四国銀行vs初陣ハナマウイ 第5日第2試合スタメン 午後2時から 都市対抗野球

  2. 四国銀、初陣のハナマウイから先制 山中がソロ 都市対抗野球

  3. 大人気、耳にかけないマスク 「小耳症」の人にも 誰もが当たり前に着けられるように

  4. コロナで変わる世界 <仕事編②>希望退職「35歳以上」 日本型雇用に見直しの波

  5. GSで偽1000円札使われる 山口・下関 透かしある手の込んだ作り 記番号や印影はなし

編集部のオススメ記事

のマークについて

今週のおすすめ
毎日新聞社は、東京2020大会のオフィシャルパートナーです