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社説

コロナと災害避難 命守る環境の確保が急務

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 新型コロナウイルスの感染が続く中で、災害発生時に避難所での集団感染を防止する対策が急務となっている。水害リスクの高まる季節が目前だからだ。

 避難所では、大勢の人が狭い場所に雑魚寝を強いられることが珍しくない。「密閉・密集・密接」の3条件が重なる典型的空間だ。

 国は、通常の災害時より避難所を増やすことや、発熱やせきの症状が出た人には専用スペースを設けることを求める通知を都道府県などに出した。

 しかし、そもそも避難所として使える公共施設が足りない地域が少なくない。通知ではホテルや旅館の活用も促したが、そうした民間施設も乏しい自治体がある。

 先月、大雨となった千葉県南房総市は土砂災害に備えて住民に避難勧告を出した。避難者は結局いなかったが、通常の避難所以外に小中学校の空き教室を使えるよう準備したという。他の自治体にも参考になりそうだ。

 ただ、多くの避難所を確保できたとしても、運営に関わる職員らが足りなくなる恐れがある。

 住民も「3密」防止に協力し、親戚宅や友人宅など個々の避難先を考えておいてほしい。

 国は対策を自治体任せにしてはならない。地域の課題を積極的に把握したうえで、より具体的な指示を出す必要がある。

 小さなまちでも避難先やマンパワーを確保できるように、近隣自治体との広域連携を促すべきだ。

 各避難所では、マスクや消毒液のほか、間仕切りなどの設備が欠かせないが、十分な備蓄ができないところもあるかもしれない。災害発生時には、国が要請を待たずにこうした物資を送る「プッシュ型支援」が大切になるだろう。

 日本の避難所は以前から環境の劣悪さを指摘されてきた。国際赤十字などが定めた基準では、1人当たりの居住スペースは最低3・5平方メートルとされているが、守られていないケースが多い。

 過去の大災害では、避難所でインフルエンザなどの感染者が相次いだ。その後も改善が遅れていることが今日の不安を招いている。

 災害被害と感染爆発が同時に起これば、被災地の医療は崩壊する。命を守るため、最悪の事態を防がなければならない。

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